この記事では胎児の先天性心疾患と診断された際の体験を記述していきます。私自身診断されたときは不安でなにも手につかない日々を過ごしました。「わからないことが不安」「将来が不安」様々あると思います。そんなお父さんお母さんへの私自身の体験を少し記載させていただき、少しでも心の支えとして役に立てれば幸いです。
定期健診の胎児エコーで判明
2023年の冬。その日の仕事が終わりに差し掛かった時かみさんから一通のラインが届いていた。この日は妊婦定期健診の日。お腹名の中の息子の成長を楽しみに開くと一瞬で内容に凍り付いた。「心臓に異常があるかもしれないから後日再度自治医大にて精密検査が必要だって言われた」その時は、疑いがあるだけで医師の取り越し苦労で終わることを願うのみだった。
後日、自治医大にて精密検査。診断結果は先天性心疾患「完全大血管転位症」。出産後短い期間で開胸手術が必要で、1~2歳は入退院を繰り返すこともあると説明された。妊娠21週の時だった。
完全大血管転位症とは
完全大血管転位症は大動脈と肺静脈が正常と逆に転位している病気。通常であれば肺から取り込んだ酸素を多く含む血液が全身へ流れ、全身を回ってきた酸素の少ない血液は酸素を取り込むため肺に戻るといった循環が行われている。一方この病気は大動脈と肺静脈が逆についていることから肺から取り込んだ酸素の多い血液がまた肺に戻り、全身を回ってきた酸素の少ない血がまた全身に回り酸素飽和度が常に低い状態となる。イメージとしては私たちも運動後は息切れや息苦しさを感じることがあるかと思いますがその状態が続いているようなものです。
完全大血管転位症の中にもⅠ~Ⅲ型があるらしく現状でははっきりしないとの診断。
医師の方はできるだけわかりやすく説明いただいたが頭の中が真っ白な私はその時理解が追いつけなかった。
親ができること
新生児の手術はリスクが大きいのではないか?手術の成功率は?術後の寿命は?他の子と同じように生活できるのか?いろいろな不安、悩みが出てきてパニックになった。
私の不安解消はひたすら調べ続けること。
ネットで調べてみるものの専門的な内容が多く理解しづらいものもあった。そんな時「子供の心臓病と手術」の書籍と出会った。本書ではイラストで素人にもわかりやすくまとめてあり、わからないことに対する不安解消に役立った。病気のこと、手術のこと、術後のこと、そして将来のこと。少しずつ頭の中が整理されていく気がした。
まとめ
不安な時こそできるだけ冷静に。知識は不安解消の役に少しは立つ
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